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「親子の時間ー庄野潤三小説撰集」(岡崎武志編,夏葉社,2014)

宍道@曽田文庫応援団です。
朝晩、めっきり寒くなりましたね。久しぶりに新刊をご紹介します。
「虫の声」など聞きながら読むのにふさわしい一冊ではないでしょうか...。oyako.jpg

いつも思うのだが、
本との出会いのほとんどは「偶然」がもたらす。

先月のある日、
最近はめっきり外の空気を吸うことがないのに、
集まりがあり松江市内の「アルトス書店」に立ち寄った。

ここは店主西村さんの目利きで取り揃えられた「本」が、
様々な書棚の中にこれもまたレイアウトを考えて
置かれている。
ジャンルはデザイン、写真、絵本、小説と色々あるが、
何よりもそうした本の個々の特徴を表す「装幀」が
タイトルより先に目を楽しませてくれる。
だが私にとってただ一つ残念なのは
「若い世代」向けと見える点である。

ところが、この日は打ち合わせを終えて物色していて「本書」を見つけた。
「庄野潤三」この作家に出会ったのは何年振りだろう、
没年は2009年とあるものの、もともと「地味な小品」が多い、
いわゆる売れっ子作家とは言えないので知る人ぞ知るといった人である。

懐かしくてつい手に取ってしまったが、
昭和20年から40年代の日本を思い出させてくれるものであり、
懐かしくそしてホッとする時間を味わうことができた。

こうした「人の目につきにくくなった作品」を蘇らせることを目指しているという
この「夏葉社」という出版社に感謝するばかりだ。


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