こんな時にこそこんな本を

宍道@曽田文庫応援団が新着情報をお届けします。大事な時期に読書なんてと言われるかもしれませんが、自分を考える上でも。

荒川洋治「日記をつける」(岩波現代文庫、2010)

世に「三日坊主」と言われるが、私は正しくその類いである。これまで日記への挑戦は何度繰り返したであろうか。最近は自分を見限って日記を書こうと思わない。いや自分に諦めているのが本当だ。だが日記は自分史であり「平成23年3月11日の東北関東大震災をどう受け止めたか」をきっかけに書き始めるのも良いかもしれない。

本書を読むと、「もう一度挑戦しようか」という気になる。とはいえこれは単なる日記のつけ方(書き方ではない)の紹介ではない。日記の持つ意味、文豪たちの日記の取り組み、日記文学などを語る。「つけない」私ではあるが他人の、本書にもある文豪の日記は好んで読む。武田百合子「富士日記」であり、大正の関東大震災の模様をつぶさに書いた永井荷風「断腸亭日乗」が良い。

日常を「つけ」なくても読書の好きな人には「読書日記」を勧めている。これものちに読み返す時、読後感が年齢とともに変わって行くことに気付く、自分の成長を見るのである。

荒川洋治さんの著書「本を読む前に」(新書館)「忘れられる過去」「黙読の山」(みすず書房)から隠れファンであるが、長田弘さんもそうであるように、詩人は「ことば」を正しく大切にする魔術師だ。

こういう人を「曽田文庫」のブックカフェにお招きしたい。

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